おじゃまします!手づくり市出展者さま Vol.68「Puut Cocous」

今回のおじゃましますは、大江山の酒吞童子で有名な福知山市大江町にやってきました。
ここで「Puut Cocous」の代表伊田さなえさんの工房に伺い、色々なお話をお聞きします。

Q: 屋号の「Puut Cocous」の意味は何ですか?

「私が、以前に輸入雑貨とカフェのお店をしていた時に友達と
 つけた名前で「出逢いの樹」という意味です。この樹のしたで、
 お客様にとっても私にとっても良いき出逢いがありますように
 と名付けました。
 正確にはフィンランド語で Cocous ではなく Kokous なんですが、
 実はロゴを作っている時にKとCを間違えてしまったんです。(笑)
 でも、Cの方が可愛く思えるのと、ネットで検索をした時に
 間違ったスペルだから、私の店しか出てこないと考え
 Cのままにしました。」

Q: この寄り添っている木のイラストは?

「この樹は私が描いたのですが、連理の樹と呼んでいます。
 人と人とが出逢い、互いに支え合って広がるイメージなんです。このイメージを元に作品作りをしています。」

Q: 伊田さんが、彫金でアクセサリーを作るようになったきっかけを教えてください。

「大学時代は岡山で有機化学を学んでいました。
 卒業後、モノづくりの仕事をしたくて機械設計の仕事に就きましたが、毎日深夜までの残業と顧客からの無理難題に
 応えても〝できて当たり前”という仕事でした。
 その生活に煮詰まっていた頃、友人からもらった一冊の本をきっかけに、ヨーロッパに行き雑貨を買い付け
 販売し始めました。その後、福知山でお店をしないかという話があり、アンティーク雑貨&カフェとして
 オープン、それが Puut Cocous の始まりです。
 ヨーロッパの人たちが楽しく過ごすために仕事をして、活き活きと生活していることに憧れました。
 買付を繰り返す中で、アンティクジュエリーと出逢い、その美しさ、時を超えて人から人に受け継がれていること
 に惹かれました。こうして3年たったころ、たまたま彫金士の方と出会いました。
 雑貨とカフェのお店としてのモチベーションを保つことが危うくなっていた頃、たまたま彫金師と出逢い、
 彫金体験をした時に「これを仕事にしよう」と決め、雑貨&カフェのお店を閉め、
 半年後にこの仕事を始めました。我ながら無謀な事を…と今でも思いますが、勢いで飛び込んだという感じでした。
 買付の時に感じたヨーロッパの人々の活き活きとした暮らし方、不便さを逆に楽しむ姿、
 物を大事にする姿勢は今の私の生き方のベースになっています。

Q: 繊細な金属だけの作品と、天然石を組み合わせた作品がありますが、それぞれの御苦労はありますか。

「始めた当初は彫金の技術もなく、道具もありませんでしたので、
 高校の頃に作っていた天然石のビーズアクセサリーから
 始めました。
 彫金の道具もろくにありませんでしたし、
『とにかく、アクセサリーを作って稼ぐ!』と決め込んでからは、
 少ない売り上げから少しずつ道具を揃え、
 教室に通いつづけました。先生が日本でも有数の技術を持つ
 実力者なのですが、先生らしくない威圧感のない方で
 私の作りたいものを、友達感覚で教えてくれましたので、
 長く通い続けることができています。
 全てが初めてで、挑戦の毎日なので苦労はその度にあります。
 始めた当初難しくて時間がかかっていたことは、今では
 簡単と思えるようになりましたが、彫金は奥が深いので
 これからも苦労の連続だと思います(笑)。
 金属もゴールドで作るのは楽しいですが、
 技術はシルバーが必要とされます。
 今は予算の関係もあるのでシルバー主体で作っています。
 また、細かい石を止める作業にも
 色々苦労しながら勉強をしています。」

Q: 石も色々あると思うのですが、
どんな石が好きなのですか。

「洗練され過ぎたものよりは、
 少し個性がある物が好きです。
 地球が長い時間をかけ作りだした形・割れに
 魅力を感じます、
 掘り出したままのラフロックなど好きですね。」

Q: 作品にも番号でなく名前をつけられたりして
女性らしさを感じるのですが、作品の名前を
イメージして作られるのですか。

「元々きちんとデザインして落とし込むより
 イメージの重なりで作る場合が多いんです。
 雪の結晶を作りたいなと思い作っていたら、
 花の様に見えてきて、それで花雪と名付けたりします。
 ラフ画は描きますが、それをベースに作りながら
 変えていくのがスタイルですね。」

Q: 手づくり市に出展されての感想を
 聞かせてくだい。

「最初の半年は怖かったです。(笑)
 5時に行っても何処に場所を取っていいのかわからず
 大変でした。

 それから半年も過ぎると、
 毎月来てくれる色々なお客さんが出来ました。
『先月はいなかったね』と声をかけらりすると、
 出ないといけないなと 思えるようになりますね。

 お客さんとふれあえる大切な自分の場所になっています、
 外国のお客さんが以前に買った物を
 持って来てくれることもあるんですよ。」

Q: 趣味とか息抜きの方法があればおしてください。

「息抜きは出かけることかな、今までこれで稼ぐと決めて、仕事一筋で3年過ごしてきたので趣味もなかったです。
 でも自分のための時間を持つように心がけ、映画を見たり、アウトドアに興味を持ったりしています。
 作っている物に煮詰まったら、一度手をはなし他の作品にとりかかったりもしていますね。」

Q: これからの目標などがあれば教えてください。

「近々の目標はゴールドや石を使ったジュエリーラインの
 アクセサリーを作ることと、アトリエを持つことです。
 その次の目標はヨーロッパが好きで始めたので、
 ヨーロッパと繋がりたいな。ことにドイツが好きなので
 関連できる仕事をしたと考えています。
 最終の大目標は、数十年後自分が死んだ後に、どこかで
 私の作ったジュエリーが人から人へと受け継がれたら
 いいなと思っています。
 そのためにも、ゴールドでアンティクアクセサリーを
 作り残したいです。」

掲載日2017.11.13

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