おじゃまします!手づくり市出展者さま Vol.69「陽気窯(菅原顕悟)」

支えるというキーワードで陶器のことを記述していたInstagramでお弟子さんの廣辻さんとお知り
合いになった菅原さん。多くの人に支えてもらって今があると語り始めてくれました。

Q.菅原さんが、陶芸をされるようになった経緯を
教えてください。

「もともとは、奈良の中央市場で果物の仲卸の仕事をしていました。
その時に近所の陶芸教室に興味を持ち、通っていたんです。
実は、そこで今の奥さんと知り合い結婚して、子供ができ、
生活時間が変わってきたのもあり、仕事を変えようと思って
考えてた時、自分の手で作ったものを売るようなことに
携わりたいと思ったのです。
そして、やれる事、お金のやりくりを考えたら、
陶芸からスタートしようと決めました。」

Q.菅原さんの陶器の特徴を教えて下さい。

「粉引(こびき)ですね。自分がこれまでやってきて好きだな。
と思ったのと、多くのお客さんが求めてくれたのが理由です。
赤土に化粧がけすることによって焼きあがった時に
ピンクがかったりグレーがかったりと表情が色々現れるので
味わいがあります。
うちでは、特にしっかり焼き入れしているのが特徴ですね。」

※粉引(こびき・こひき)とは、桃山時代に朝鮮半島から日本に伝わった
陶器のこと。粉吹(こふき)ともいう。赤土で作った上に白い粘土を化粧
がけし、その上に釉薬をかけて焼く。

Q.土はどちらの土を?

「奈良県月ヶ瀬の土です。
自分で粉引を始めていく際、どうしても解らないことを
教えてもらおうと飛び込みのように訪ねていった社長さんが
親身になって教えてくださり、
その縁で今もそちらでお世話になっております。」

Q.得意の食器はどんな形のものですか?また、
新しい形を作り出す時はどう言うときですか?

「形では、ごはん茶碗ですね。
技術的には軽くするために薄く作らないとならないのですが、
化粧がけをする際に崩れやすいのでたいへんです。それでも、
自分の手に合い、作っている時のリズムが合うのは、
ごはん茶碗ですね。多くのお客様に持って帰って使ってもらい
たいですね。どの食器でもそうなのですが、お客様の要望を
聞くことによって多種多様な形やサイズが生まれてきています。
自分でオススメというより、お客様それぞれのリクエストに
合わせて作っていければと思っています。
その中でよかったものが定番として残っていきますね。」

Q.手づくり市は何年くらい参加されていますか。

「10年くらいでしょうか。陶芸一本でやっていけるようになったのは最近ですね。
他の市(イチ)にゴザを引いてその上で陶器を売っているような時に、今もお世話になっている出展者さんの方に
百万遍さんのチラシを頂いたのがきっかけです。」

Q.陶芸をされていて良かったと思う時、しんどいなーと思われる時はどんな時ですか。

「まず、しんどいのは、焼き窯を開ける瞬間ですね。毎回ドキドキします。 よかったことは、お買い求めいただいたお客様がまた買いに来てくださることですね。」

Q.仕事以外での楽しみ、又は趣味があればおしえてください。

「柔道とバレーボール観戦です。柔道は週2回子供の指導のお手伝いとそのあとに1時間ほど大人ばかりで
練習しています。バレーボールは好きな選手の応援と、頑張っている姿を間近で見る迫力にはまってしまい、
パワーももらっています。」

Q.屋号の謂れを教えて下さい。

「自分でつけたものですが、
父が信仰していた教えの中に”陽気ぐらし”という言葉が
あり、そこからいただきました。」

Q.これからの目標があれば教えて下さい。

「人間、最後は体力勝負だと思っていますので、
体力が続く限り、手頃な価格で一人でも多くの方に
使っていただけることが目標です。」

Q.お弟子さんをとるようになって変わりましたか?

「教えることで、一人の時より段取りが良くなっていきましたね。段取りを良くすることで制作の時間が短くなり、
コストが下がり、良いものを安く提供できるようになるので、段取りは大切です。」

Q.お弟子さんから見て師匠はどうですか?

「いつか役に立つと、様々なことを丁寧に教えて
くださいます。陶芸を始めて、Instagramの記事が
他の陶芸家さんと違った視点で役に立つと思い
フォローをしましたが、
偶然にもそれぞれの知り合いが近くにいたんです。
そんなご縁で師匠に弟子入りすることになりました。」

転職される際、まず仕事を辞めるとだけ
奥様に伝えてOKをもらい、新しい仕事を陶器作り
と決めた時も「ふうーん。」とだけだったのに
とても感謝し、今でもよき理解者として支えになってくれているそうです。
明るい家庭は楽しい食卓からと考えて一枚一枚作っています。
と話してくださった菅原さんの笑顔が一枚のお皿にも映り込んでいるような気持ちになりました。
手にとってご自分の手にあう器を是非探してみてください。

掲載日2017.12.13

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