おじゃまします!手づくり市出展者さま Vol.74「笹屋藤良」

ご存知の方も多いとは思いますが、抹茶で有名な宇治(京都府宇治市)では
定番和菓子の一つ、茶団子。茶団子を始めとする和菓子を販売している
笹屋藤良さんの宇治にあるお店におじゃましました。

Q. 笹屋藤良さんの古谷(フルタニ)さんは何代目になられますか?

「2代目です。自然の成り行きで父が営んでいた和菓子屋を継ぎました。
笹屋伊織さんを総本家とする和菓子屋のひとつです。」

Q. 茶団子の材料は何が入っていますか?

「米粉、砂糖、水と塩ですね。抹茶は地元宇治の抹茶を使用しています。
お菓子にしてしまうには、少々もったいない品質の良い抹茶を使っています。」

Q.茶団子以外のお菓子をご紹介ください。

「宇治の店では、宇治抹茶クリームの大福などを売っているのですが、手づくり市の販売では生クリームがだめでしたので、レモン大福、ほうじ茶大福などを商品化しました。若い人たちにも気軽に和菓子を食べてもらえればと思ったからです。レモンは、シロップ漬けしたものを微塵切りにしたものと半月切りにしたものを使っています。ほうじ茶は緑茶と違って茶葉を入れると餡の水分と反応して生臭くなってしまうので、煮出した液だけを使用しています。」

Q.和菓子に対するこだわりを教えてください。

「京都は和菓子が根付いた土地なので定番の和菓子があり、皆それを買い求めに来てくださる。宇治で言えば、茶団子。この辺では定番の和菓子の一つなのですが、京都市内に行くと定番ではなくなるのですよね(笑)。
団子に関して言えば、空気の含有量で食感が変わるので、こねる作業には、自分なりのこだわりを持っています。その辺はお店毎で違うと思うのですが、材料の持っている粘りや弾力性がいつも同じという訳ではないので、その時々で配分量も変えています。年々、気候の変化が激しくなってきていて、その影響が米粉や小豆などの材料にも出てきている、と感じますね。」

Q. 手づくり市に出展されるようになったきっかけはなにですか?

「商店街のお店が減り、足を運んでくださるお客様も減ってきて、どこかで店の宣伝をしたいと考えた時に、百貨店の催事への出店も実際に試みたのですが、一人で生産して、1日中販売。帰宅してまた作業となると、いつまでも体力が続くわけでもない。さて、どうしようかと考えていた時だったのです。

 親戚の人から百万遍さんの手づくり市のことを教わり、3年前の2月に初めて足を運んでみたのですが、見るもの見るものが珍しいものばかりで刺激を受け、お客さんも沢山いらして、この中で自分が店を出したらどうなるのだろう?楽しめるんじゃないのか?と思い、手づくり市の出展を決めました。その年の5月が初出展です。」

Q. 出展された感想はいかがですか、洋菓子の出展は多いのですが、
和菓子は少ないと思うのですが。

「最初、何を持って行ったらいいのか悩みました。(来場者に多い)若い客層にも買ってもらえる和菓子は何だろう?と。でも、思い当たらず、5月ということもあり、定番の柏餅などを持って行き、売れて嬉しかったのですが、これは素直に自分の功績なのか?ここに来られている方はドキドキワクワク感を期待してるんじゃないのか?という疑問が浮かびました。定番の商品では、笹屋藤良として評価されているのか確信がもてない。せっかくの手づくり市の出展なのに、あやふやな手応えで何かもったいない。そこで大福のアレンジを考えていきました。

それと、市ではお客様の反応がすぐに分かることが嬉しいですね。一つ買って、その場で食べて美味しければまた購入してくださいますし。 感想もすぐに聞けます。実店舗だと、次に買いに来ていただいたときに尋ねることになってしまいますので。」

Q. これからの目標がありましたら教えてください。

「和菓子屋として継続できるようになりたい。今のお客様に満足してもらい、若い人たちにも和菓子を食べることをもっと定着できるようになりたい。そして、京都を始め、全国の和菓子屋さんが(観光地だけでなく)続いていってほしい。そして、ちょっと贅沢な宇治の抹茶を地元の味として感じてもらえたらいいと思っています。」

百万遍さんの本堂の東側に場所取りされていることが多い、笹屋藤良さん。最初の出展時に主催者の一人である榎本さんに場所を探してもらったエリアだそうです。少し奥だけど、一通り見終わって一息つくのに良い場所でよかったとおっしゃっていました。

茶団子の作業の工程をお聞きしながらの取材でしたが、気を抜けない作業の間は寡黙に作業を進めておられました。抹茶を生地に練り込む作業の間は、抹茶のいい香りでいっぱいで、お味はお土産屋で買う茶団子とは歴然の違いでした。

掲載日2018.5.13

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