おじゃまします!手づくり市出展者さま Vol.98「工房Yas」

今回も京都府を出て兵庫県宝塚市に工房を構える「工房Yas」さんにお伺いしました。
この取材は3月に行われたものです。

Q. 陶芸の道を選ばれたきっかけを教えてください。

「母が日本画家という影響もあり、幼少の頃から公園などに行く際はいつもスケッチブックを持って公園に行くのが普通であり、美大に進学するのも当たり前な感覚でした。その際、何を専攻するかを考えた時、将来的に職業として成り立つであろうと思い、陶芸科へ進みました。大学卒業後は独立を目指しアルバイトをしながら海外の美術館へ足を運びました。(その頃は陶芸家になる事は考えていませんでしたが)
27歳の時に阪神淡路の震災を経験し、仕事を失い悩んでいたのですが、友人から焼き物のスタッフを探していると聞き、迷わずそこで働くことにしました。1年程そこでお世話になり、再び独立心が芽生え、先生に相談をすると、それなら早いほうがいいよ!と、後押ししていただき、現在の場所に工房を開き独り立ちしました。」

 

Q. 武田さんの得意の分野を教えてください。

「茶陶(茶道の器)の茶碗をはじめ、普段使いの器を作るのが得意というか、向いている様に思います。夢中になってろくろを回していると薬指の爪がろくろにスレてちびているんです。これ、陶芸あるあるだと思うのですが。」

Q. 共同出展者の酒井さんはどんなご縁で
陶芸をされるようになったのでしょうか?

酒井さん「22年前から武田さんの教室に通い始め、ある時から作家としてやりたいと相談をし、10年位前から工房Yasにて作家活動を始めました。いつも、自由に、ワガママにやらせていただいています。」

Q. 陶芸を始めたきっかけは?

酒井さん「幼い頃から母が趣味で作家物の器を集めていたので、自然に私も作家物の器に囲まれる生活をしていました。阪神淡路大震災で持っていた器が全て割れてしまい、一から集めるなら自分で作りたいと、陶芸を始めるきっかけとなりました。そして、轆轤を回している間は障がいを持つ娘のことを忘れることができ、その無になれる時間の大切さに気づいてからどんどんハマっていきました。ある陶芸展で、人を笑顔にできる作品と出会い、自分と同じように障がい児(者)を持つ親御さん達を笑顔にする展覧会を開きたいと考えるようになりました。今は、造形を作っている時は自分が楽しく、展示した作品で笑顔になるお客さんがいてくれることが何より嬉しいんです。」

Q. 手づくり市で陶器のアクセサリーとマグカップの繊細な線で描かれていた絵付けが
目に止まったのですがどなたの作品ですか?

酒井さん「海の泡のイメージを出したくて釉薬を使って表現しています。絵付けでもいいとは思いましたが、釉薬の優しい感じの味わいで作りたかったので。ここまで表現できるまでに試行錯誤しました。」

Q. 陶芸教室も開かれているようですが、
どんな年齢層の方が参加されていますか?

武田さん「教室の生徒さんは、50代半ばの方が多いです。老人ホームなど出張陶芸もしています。夏休みには子ども教室も開催しているのですが、いつも彼らの発想には驚かされています。NHKの朝ドラ スカーレットによる陶芸ブームで生徒さんが増えてくださることを期待しています。」

Q. お二人それぞれ、
陶芸と離れた時の趣味とか楽しみを教えて下さい。

武田さん「漬物を漬けるのが得意ですので、料理ですかね。梅干しなどは沢山漬けて配ったりしています。」

インタビューア「表にあるバイクは??」

武田さん「バイクで遠出するのもそうですね。日常化しすぎていて出てきませんでした(笑)」

酒井さん「料理です。武田さんはバイクと答えるだろうと思っていたところ料理と答えられたのでビックリしてしまいました(笑)」

Q. 工房Yasさんのこれからの目標などをお聴かせ下さい。

武田さん「昔は海外で個展とかきらびやかなイメージを思い浮かべたこともありましたが、陶芸作家活動で食べていけたら幸せです。」

よくご夫婦に間違われるお二人。陶芸の先生は武田さん、人生の先輩は酒井さんと長く続けてきた素敵な信頼関係がそう思わせてしまうのでしょう。作品作りの話を伺っていてもお互いのことを尊重し合える様子に、長く共同作業を続ける秘訣を教えていただけたような気がしました。

掲載日2020.5.13

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