「楽市」さんこと、池野賢二さんは京都呉服店の三代目の若主人さんです。
日本の芸術である着物文化を受け継がれてきたお父さんのもとで、踏襲されてきた和の文化に、
より可能な限りの「新しさ」を添えようと考え、その一歩を踏み出されました。
Q: 楽市さんが、ガマ口作りをされるきっかけは?
「時代の流れで
お店も色々な世代にアピール出来る品揃えをして、
インターネット販売をしているのですが、
品物を右から仕入れて左に流すことよりも、
自分自身が何かを作り、発信をしていきたいと思い
着物と一緒に並べても遜色がない
ガマ口を作ろうと思いました。」
Q: 小さいころから物づくりは好きだったのですか?
「好きでしたね。でも、強く影響を受けたのは
学生時代に仲良くさせていただいていた先輩でした。
アーテイストであるその生き方が
かっこよく思えたり、憧れもありました。」
Q: お店の中を見回すと
ガマ口の生地がとても目立つのですが、
生地選びからご自分でされているのですか?
「そうです。
昨今ガマ口ブームになりましたが、ガマ口は
和の芸術品である着物と寄り添えるものでありたい
と同時に時代に添えるものでもありたい。
これを作ることが
楽市のガマ口カラーを出すことにもなるので、
それらを心がけながら生地選びをしています。」
Q: 誰かに師事なされたのですか?
「伝統あるお店の作品を参考にすることはありますが、
全て独学です。
手づくり市への出展も勉強の場になっています。」
Q: どんなことがですか?
「手づくりの商品は実際に手に取ってもらうことで、
よりその良さが伝わるものだと思っています。
ですから単純に商品を並べるのではなく、如何にしたら
手にとってもらえるディスプレイになるのかを
思案しながら仕上げています。
手にとって頂くことから、
たくさんのコミュニケーションが生まれますからね。
どうしてもネット販売や作品づくりに
時間を割かれてしまうので、
お客様と接する時間が限られてしまっています。
この状況の中、
直にお客様から作品の長所や短所を教えてもらったり、
改善のアドバイスを受けたり出来る時間は、
本当に貴重な時なのです。
また、
これがものづくりの原点と思っています。」
Q: 楽市さんの品物はデザイン、バリエーションにも
特徴がありますね。
「この仕事にあまり男の職人さんはいないのですが、
僕は自分があれば良いなと思うものを発想して
作っているんです。
そこから生まれた小銭入れにボールペンが入ったり、
カードケース、名刺入れだったりするのです。」
Q: ガマ口を作る上で苦労する工程は?
「やはり口金を取り付けるとこですね。
この作業は、
口金の中にバランスをみながら生地とボンドと
紙縒りで固定するというとても原始的なものなのです。
『ガマ口はすぐ口金がとれちゃうのよね。』
お客様からよく聞く声です。
ですから僕のつくるガマ口は、
より丈夫にしようと繊細に作業することを心がけています。」
Q: ボンドの量の調整や染み出さないようにするのは
職人技ですね。
「そうですね、何度も失敗しながら培ったものですね。
それと内にどんな柄を持ってくるかも
楽市ブランドの特徴づけの一つ。色々と考えています。」
Q: 今あるお悩みは?
「人手が足りないことと、
自分の作品を作る時間が
少ないことですね。」
Q: 手づくり市のイベントの
方でも好成績だそうで。(笑)
楽市さんからの手づくり市への
要望は何かありますか?
「出展者さんの歴史の古い、
新しいに関わらず
もっと交流を深め、互いに
もっと助け合えたら良いな
との思いはあります。」
Q: そうですか、お客さまも
雰囲気の良いところへ多く集まるそうですよ。(笑)
1.
出展会場でガマ口を買うと、
口金の硬さを自分の指の力感覚に合うように
調整をしてくれます。
(お子さま・老人の方には大変に嬉しいことですね)
2.
ガマ口の名前の由来は諸説ありますが、
口金の部分の見た目がガマカエルの口に
似ているところから名付けられたそうです。
しかも、出ていったお金が返る(カエル)にも
掛けてあり縁起が良いものなのです。
是非お試しくださいませ!!
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